
福岡の方言
福岡県は九州の最北端にあり、北部を海に面しすぐ近くに中国地域最西端の山口県をおいています。
もともと福岡県は「筑前」「筑後」「豊前」という名称で統治されてきた地域が廃藩置県で統合されたという歴史を持っているため、同じ福岡県民の中にも性格や習慣が異なる人が多くいます。
その違いを最も顕著に示すのが方言で、一見同じように聞こえる言葉もよくよく聞き分けてみると「福岡弁」「博多弁」「北九州弁」で微妙に違いがあることがわかります。
東京など別の地域で一般的に「九州弁」のように言われているのは実は「博多弁」です。
博多弁の特徴は「~たい」や「~くさ」、そして「ばってん」といった言葉を使うことで、とくに語尾に「~たい」をつければなんとなくそれっぽく聞こえるというふうに思われています。
ですが実は語尾に「~たい」を付けて話している九州人は少なく、博多近辺の人だけであったりします。
これが北九州弁になると語尾は「~っちゃ」になります。
北九州弁と博多弁の間くらいになるのが福岡弁で、これはもともと福岡近辺にいた武士言葉がもとになっています。
私もあまり意識したことはないのですが、福岡に暮らしていると話している方言でなんとなくどの方面出身の人かわかります。
福岡の県民性とよくあること
福岡は日本国内でも芸能人を数多く輩出している土地としても有名です。
しかもそのジャンルが俳優・女優だけでなくタレントやお笑い芸人、声優、ミュージシャン、アーティストとかなりの分野にまで及んでいるということが特徴です。
ですので特に文化的に根強く行われていることがあるというよりも、県民性が全体的に人前に立って何らかの活動をすることに適しているというふうに見ることができます。
もともと福岡県民は九州の他の地域の人と比べて外部から来たよそものを受け入れやすい性格をしており、訪れたお客さんを丁寧にもてなすということが文化的に備わっていると言われていました。
そのことから、人前に出て多くの人を喜ばせるという芸能関連の仕事はとても向いていると言ってもいいかもしれません。
ただ同じ福岡県の中でも北部の昔炭鉱地帯だったところは比較的男性優位の思想をしていて、反対に都市部の博多地域はそうした上下関係の薄い自由な気質を持っているとされています。
福岡から東京に来て思ったこと
福岡から東京に来て気づいたことのいくつかに「あるはずの食物がない!」ということがあります。
例えば「ブラックモンブラン」や「うまかっちゃん」といった福岡県民のソウルフードとも言えるものが東京では売られていないことに気づき、軽くショックを受けました。
また焼き鳥屋に入って豚バラ肉というメニューがないことにも文化の違いを感じたところです。
ちなみに「ブラックモンブラン」とは、佐賀県に本社をおく竹下製菓株式会社というところが出しているアイスクリームで、バニラアイスをチョコレートコーティングして細かく砕いたクッキーを一面にトッピングしています。
「うまかっちゃん」は袋入りのインスタントラーメンですが、スープに豚骨エキスを使っているところが福岡限定品という特徴です。
どちらも福岡ではあたりまえに食べるジャンクフードなのですが、一度食べると忘れられない味でもあるのでもし観光に訪れたときにはぜひ買ってみることをおすすめしたいです。